my bright tomorrow.

明日に向かってゴーゴゴー。

ようやくAKIRA アキラ 劇場版を素直な気持ちで観ることができた(IMAX 4Kリマスター版)。

決して治まった訳では無いけれど、非常事態宣言が解除され都内映画館が営業を再開したことにより、ワタシは遂に過去のワタシに向き合うことができました。

いや、大袈裟だった。「AKIRA」アキラ 劇場版を観てきました。

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どうせ観るならば、アキラを映画館で観るなんてそうそう無いことだからより良い環境で観たい。都内近郊に住んでいるのなら尚更!・・・と言うことで、品川プリンスホテルの中にある都内最大級のIMAXシアター、T・ジョイ PRINCE 品川に行きまして。

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おお、デカいぜ IMAX! 4Kリマスターしたとはいえ、32年前のアニメ映画をこんなデカいスクリーンで映して大丈夫か!
→ もちろん大丈夫でした!解像度的に細かいと言うよりは、作り手のこだわった細部が表現されている!って感じ。

IMAXはその映像もさることながら、音響も大迫力。効果音も凄ければ、芸能山城組によるエキゾチックな音楽も盛り上げてくれます。
今回アキラは4Kリマスター化されたのでUHD Blu-rayでも発売されているのですが、アキラといえば音楽との一体感も話題でしたので、その意味でも映画館で観ることには大変な意義がある!

・・・そう、32年前、片田舎の高校生だったワタシはアキラを映画館では観ておらず、ビデオで観たんですよね。ワクワクしながら。



中学生の終わり、兄が持っていたアキラの単行本・・・いわゆる「単行本」よりは大きく何というかカラフルな大判のそれは4巻まで出てたんですが、当時のワタシにとっては絵もストーリーも衝撃的で、そして話が途中で終わっていた!

4巻の最後に書かれていた、2ページの「予告」。

次巻、堂々完結!!
最終巻、金田之章 ‘88年、全国一斉発売!

でも、この予告は結果正しくなくて、作者の大友克洋さんは自身が渾身の力を注いで(連載を中断してまで)アキラ 劇場版の作成に取り組んでおり、単行本読者の多くは4巻の終わりの、昂った気持ちのまま待たされることになりまして。

そうなると、もう、「とにかく続きが知りたい!作者自らが仕上げた劇場版 アキラならば、待たされている我々をフィナーレに連れて行ってくれるのだろう!」と、高まった期待値のベクトルを劇場版に向かわせるのは、もはや道理。

かくして、ワタシはアキラ 劇場版をビデオで観たんですよね。単行本で読んだあのアキラを、そしてその続きを期待してワクワクしながら。


・・・アキラをご存知の方ならわかると思うんですけど、いや アキラを知らなくても 一般的に漫画を原作にした映画って尺の関係もあって完全再現にはならず端折る場合があるということは容易に想像していただけると思うんですが、アキラ  劇場版の場合は単に端折るんじゃなくて「再構築」されてたんですよね。原作のダイジェストではなく、124分で完結する物語とするために。

その結果、何が起きたか? ストーリー根幹は変えず、特定のエピソードは無くし、一部の登場人物はその役柄を変え、ギュッと劇中で表される期間が短くなった!!
想像つくと思いますが、単行本そのものの話とその続きを期待しているようなワタシでしたので、なんと言うかもう、原作厨というか、

「えええ、そこそうなっちゃうの?!」
「はぁ?!〇〇がこんなところで出てくるの? □□は??」
「なんで△△△様がチョイ役みたいな扱いなんだよ!ナンバーズなんだぞ!」

そんなことばっかり気になっちゃって、劇場版そのものを一つのストーリーとして味わうことができなかったんです・・・嗚呼。


そんな印象だったもんで、その視聴を最後に、アキラ 劇場版をまともに観ることが無いまま時が過ぎてしまい・・・劇中時間をも越えた AD2020 (NEO) TOKYOにワタシは今、立っている。



今回、4Kリマスター&IMAXという最高のお膳立てで、ワタシの中の「アキラ 劇場版」観賞をもう一度やり直すことができたのは本当に嬉しいことです。
30年以上の時を経てワタシ自身が、アキラ 劇場版をそのままに楽しむことができるようにもなりました。 

そして楽しかった。
アキラ 劇場版は、それ単体で完結し、十二分に楽しめる映画でした。
当時は仕方がなかった。むしろ今この機会が得られたことに感謝しよう。
そう思っています。



余談。
映画館売店にて、ついうっかり、AKIRAフィギュアを買ってしまいました。

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金田のバイク狙いではありましたが、大覚アキラ様の御降臨となりました。